マラソンや長距離走の練習において、タイム測定というのは不可欠なものです。プロのランナーでも、ランニングウォッチを持っていないという人はほとんどいません。しかし、ランニングウォッチとひとことに言ってもピンからキリまで、多種多様なものがあります。そこで、あなたがランニングの練習において何を重視するかによって種類を選ぶのがよいでしょう。

ラップタイムと保存機能
同じコースを何周か走る時や、一定の距離ごとにタイムを計る時、ラップタイム機能は必須です。練習だけでなく、レース当日もラップタイムを確認しながら走るランナーがほとんどです。しかし、ランニングウォッチの種類によっては十周くらいまでしかラップを取れなかったり、取ったラップを保存できなかったりする場合があります。練習や試合を走り終わった後にも、フィードバックとしてラップタイムを確認することが望ましいので、十分なラップを保存できる種類がいいでしょう。

GPSによる距離測定
国道や公園などを走る時、どうしても何km走ったのか正確にわからないことがあります。そんな時、GPS機能を搭載したランニングウォッチがお勧めです。種類によっては、何km走ったのかを10mの単位まで正確に示してくれるものもあります。また、距離とタイムから、自分が今1kmを何分何秒のペースで走っているのかを計算して表示してくれるものもあります。しかし、同じGPS機能搭載のものでも、例えば坂道での距離測定が不正確になったり、トンネルなどに阻まれるとGPSが切れてしまったり、測定が完全ではない種類もあります。正確さは価格によって異なるので、自分が求める水準のものを選びましょう。また、GPS機能搭載のものは電池式ではなく充電式のものが多いです。ランニングウォッチの電池交換は面倒で高い費用がかかりますが、充電式であればその心配もありません。

価格と性能は正比例する
ランニングウォッチは五千円以下で買えるものから、三万円以上するものまであります。高価なものであれば、ラップ保存やGPS機能は当然のこと、消費カロリーの計算や心拍数の測定、更にはブルートゥース接続での音楽の再生が可能なものもあります。しかし、ジョギングを趣味とする程度のファンランナーであれば、そこまでの機能は必要ないかもしれません。数千円のものでもラップ保存機能さえあれば、練習自体は特に不自由なく行えます。重要なのは、自分が求める練習の水準に合わせたウォッチを選ぶことでしょう。

機能と価格で選ぶべき
安いものでいいや、と価格の低さだけを求めてランニングウォッチを買ってしまうと、後になって欲しい機能がないことに気付いて困るかもしれません。あれもこれも、と性能の高さを求めていたら、とんでもなく高価なものを買うことになり、その多様な機能を持て余してしまうかもしれません。結局のところ、あなたがどれくらい本気でランニングと向き合うか、というところが適切なランニングウォッチ選択の材料になるでしょう。